December 31, 2023

話数単位で選ぶ、2023年TVアニメ10選


今年もaninado様が主催する話数単位で選ぶ、2023年TVアニメ10選に参加させていただきます。

ルールは以下の通り。

■「話数単位で選ぶ、2023年TVアニメ10選」ルール

  • 2023年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
  • 1作品につき上限1話。
  • 順位は付けない。
  • 集計対象は2023年中に公開されたものと致しますので、集計を希望される方は年内での公開をお願いします。

今年は以下のような結果になりました。

ネタバレ等を含むのでその点はご留意ください。


お兄ちゃんはおしまい! 第3話 「まひろと未知との遭遇」

1-1 いやーおにまいはもともと原作のファンだったんですがマジで最高のアニメ化でした!! 他でも語られてますが、背景の色合いと言い全体的にファンタジー感というか現実味がない感じをあえて強調していたような演出が特徴的でした。

で、3話を選んだ理由ですが映画館でまひろちゃんが粗相をしてしまう場面が一番印象的だったからです。いや、私にそういう趣味があるわけでは…。

作品の節々にまひろちゃんが女の子になる前は割とガチのニートだったことが言及されていて、そんなまひろちゃんが外に向くきっかけになったのが個人的にはこの回のかえでちゃんとの邂逅だと思います。1,2話は導入ってこともあったんでしょうけど緒山家に閉じていて、3話をきっかけに外に向いた印象が強いです。

ショッピングモールでの最初の態度からも分かる通りまひろちゃんはもうディスコ(たぶん)に行くことすら大変な精神状態で、個人的には粗相をした時点でひえ〜これまたひきこもりまっしぐらか?と思いました。でもかえでちゃんの対応があまりに神すぎて…。なんて気の利く女の子なんだ。「みはりには内緒だよ…」ってセリフとか特に。ここのシーンがなければもっとまひろちゃんが外に出るタイミングって遅くなったんじゃないのかなと思います(考えすぎ)

最後のみはりちゃんが風邪を引いたパートで、ニートであるまひろちゃんが家事して飯作って…ってのも前パートのかえでちゃんの影響もあるんだろうな〜と思います。それにしても飯作っただけでこんなに泣かれるまひろちゃんはどんだけ妹不幸もんなんだ…。

見返してて思ったけど中学時代のかえでちゃんがもみじろうすぎる…

転生王女と天才令嬢の魔法革命 第9話 「姉弟と誰がための王冠」

2-1 この9話の状況、誰が悪いのかといわれると全てが悪いんですよね。アニスもアルガルドも国も。じゃあどうすれば全員がハッピーエンドになったのかと言われると結局わからないという…。いや、わかるんだけどなんというか。

弟を守るために王位を放棄したアニスと、王にふさわしい姉に対して劣等感を持ちながら王位継承者になってしまったアルガルド。アルガルドから見ると国を変えるには非凡な姉のような才能がが欠かせないと考えていて、でもその姉は表舞台にいない。 姉や平民が差別されない世界に変えるために許されない力に手をそめるしかなかったと。ただお互いのためを思って行動だったのに最終的に姉弟の殺し合いに発展してしまうという不幸。

これ何度も話し合いで解決する機会があったでしょって気持ちがある一方で、魔力を持たないものに対する簡単にひっくり返らない差別がこの国を支配しているのでしょうね(そこの描写が足りてない気もしたが)。そんな国の空気感が姉弟との話し合いを阻害したのだと考えると結局どーしようもないのかな…とかグルグル考えていました。

最後のアニスの涙からも分かる通り、彼女の中では弟を救えなかったという後悔を背負ったまま生きていかねばならず、次話以降、改めて周りが認めないであろう「魔力を持たない異端の王位継承者」として国の持つ大きな問題に立ち向かっていかねばならないのはなんともなあ…って気持ちに。

実は一番印象的だったのは戦いのあとの母親の言葉で、親として結局何もしてあげられなかったことを悔いていた発言がかなりアッときました。俺も歳をとったのかも。結婚もしてないし、子供はいませんが…

転天は割と賛否が割れる作品なのかなと思うんですが、結構やりたいことがはっきりしていた作品だったので個人的には楽しめたかなと思います。その中でも9話は物語の方向性を決定づけた話なのかなと。

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2 第10話 「防御特化と新コンビ」

この作品はマジの悪人みたいなのが出てこないしヘビーな展開もなくて、本当にMMOをどう楽しむのかとか仲間と楽しくやるのかで一貫していていいんですよね。平和そうに見えてるけど、どこかで視聴者を地獄に叩き落しますのでお待ち下さい的なアニメの展開は個人的には割とストレスで、このアニメはそういう展開が一切なくて気楽に見れます。

この作品はメイプルちゃんの異常プレイスタイル(卑猥な意味ではない)に目が行きがちなんですけど、MMO初心者だったメイプルちゃんがゲーム仲間を増やしていく過程もとてもよいんですよね。

この話までは他のギルドは出つつもあくまでゲーム上では敵対関係です。ただメイプルとミィとかとは個人的に仲良くなっていたのでギルドを跨いだ協力プレイもあるのかな〜と思ったら、まさかの各チームごとでコンビを組んでしまい、最終的に三大最強ギルドが全集結して協力体制を敷くという。運営側への同情が止まらない。 9話は一期からのメイプルちゃんの楽しいを積み重なりの集大成というか、それがギルド外に伝搬していった話になっていてとてもよかったです。

防振りにおける俺の視聴スタイルは毎話ラストに出てくる掲示板の匿名の参加者と一緒。メイプルちゃんに蹂躙されたいNo.363に完全に同意してる自分がいました。あと小さいカスミちゃん萌だね。

3-1 カナデちゃんのことを何度も女の子だと勘違いしてしまう

魔法使いの嫁 SEASON2 第6話 「Better bend than break」

4-1 SEASON2はフィロメラを中心としたサージェント家を中心でしたが、あえてこの話を選んだのはタイトルである「魔法使いの嫁」というタイトルに大きく関わる話だからなのかなと思ったからです。

話の発端はレンフレットのアリスは「娘」だ発言。アリスはレンフレッドに拾われて弟子と護り手になった少女。本人としては弟子/護り手をやっていたつもりなのに、レンフレッドはそう思っていない。それはアリスにとってはショックだったでしょうね。 本人も言ってますがアリスにとって「父親」はクズのアル中のことだし、そもそも「娘」だなんて「護り手」と真反対な存在です。

で、アリスはチセとエリアスの家に家出?してしまうわけですが…。

チセとアリスの会話の中で出てくるのが二人を送迎してくれた神父のサイモンの言葉。2人、この場合はアリスとレンフレッド、チセとエリアスの関係には色々な呼び方(役)があるけど結局は解釈の問題であるとチセは言います。 レンフレッドにとっては「娘」、アリスにとっては「師匠(護り手として守りたい存在)」、チセとエリアスも同じで「先生と弟子」の役だったり、「夫婦」の役はあるものの、二人の関係を無理に一つの言葉に当てはめてこだわる必要はないと。なぜならそれで本当の関係が変わるわけではないから。

まあ結局、青い火が言っていた「相手がどう思っているか関係ない」な気がするんですよね(なんか問題を矮小化してるような気がもする)

シーンが学園に戻って、レンフレッドがアリスを上から見下ろすカットが、まだまだアリスのことを護り手ではなく守るべき娘だと思っているのを表しているように見えるのちょっと悲しいですよね。

「魔法使いの嫁」ってタイトルで想定されるものはもちろん夫婦関係で、まあでもタイトルの解釈は色々あるんですよと言われてるようで。ここまでついてきた視聴者はそんなこと言われるまでもないとは思うんですが、ストーリとして具体化されたのは結構良かったなあと思います。

スキップとローファー 第6話 「シトシト チカチカ」

6話は志摩くんとみつみちゃんのすれ違い回。なんとなく梅雨でだるいから〜で休んだ志摩くんとそれを信じられんって感じでギクシャクしてしまう二人。

最初は期末テストどうとか言っていたみつみちゃんが、最終的に「志摩くんが学校に来てくれないとつまらない」が本当に言いたいことだったって気づいて、そしてそれを志摩くんに言うのはマジでえらいですよね…。なんでそんなに真っ直ぐでいられるんだ。

まだ恋心とは言わないまでも志摩くんにとってみつみちゃんは特別な存在になっているのだな~と分かった回でした。 他の人たちがないことあること言ってるのをみつみちゃんに信じて欲しくないってその態度…いいね。

ラストに水溜りをローファ-が跳ねるシーンもなかなかエモーショナルでした。

スキローは明らかに青春の光で目が潰れる(平たく言うと青春コンプレックスを刺激する)系のお話で、でも他の作品と違うのはやっぱりみつみちゃんの存在なんですよね。真っ直ぐでひたむきで、周りの人達を変えていく。

みつみ、俺のことも救ってくれ。

5-1 OPの謎ダンス好き

贄姫と獣の王 第14話「濡衣と孤独の鬣犬」

6-1 贄姫と獣の王は飛び抜けて意外性のあるストーリーではなく、よくある人間と異種族の差別を描いた作品です。かなり少女漫画趣味が強めの話ではあるけどかなり丁寧に作られていた印象です。

14話はサリフィの親衛隊長に名乗りを上げたラントにかかった暗殺未遂の疑いを晴らす話。もともと彼はハイエナ族という魔獣の中でも被差別的な存在で、過去にそれが原因で母を亡くしています。今回の疑いも彼自身の振る舞いが招いたものである一方で、彼の出自がより周りの疑念を深めてしまいます。

最終的にラントを信じているサリフィが疑いを晴らすことに成功する…といったストーリーではあるのですが、サリフィのひたむきさがキリンの隊長に影響を与えて、結果的にラントの疑いを晴らす流れはシンプルながら良かったと思います。 ラントはその出自からとにかく出世することが目的にだったのですが、今回の事件の責任をとるであろうキリンの隊長さんが、上に立つものは尊大に振る舞うだけではないと言っていたのが印象的でした。最終的にサリフィに対してラントが仕えるものとしての振る舞いをする一つのきっかけになったのかもですね。

王宮に帰ってきて、レオンハートに対してラントベルトは自分の種族に誇り持っていること、サリフィにだけ忠誠を誓うと宣言してレオンハートから正式な親衛隊の騎士に任命されたのは格好良かったと思います。

あとは誰に対しても信じる態度を崩さないスタンスをもつサリフィでも、実は信じられなかった人がいるという点が一瞬ですが差し込まれたのもバランスがとれているなと。

好きな子がめがね忘れた 第9話 「好きな子と校外学習にいった」

7-1 最初はめっちゃリッチなアニメ化をされてビビっていたのですが、徐々に馴染んてきたな〜感があります。

今回も例によってめがねを忘れてしまう三重さんですが、いつもと違うのは舞台が学校ではなく校外学習先の出来事ってことです。めがねを忘れたという点はいっしょなのに、校外学習という環境が小村くんに対して迷惑をかけているのではないのか…という自己嫌悪を増幅させて三重さんは泣いてしまいます。

それに対して小村君の「三重さんが明日も眼鏡忘れればいいのにって毎日思ってるよ。」って言葉。これ普通に考えれば気持ち悪い言葉なんですけど、これが三重さんの救いになっているのがめっちゃすごいんですよね。

小村くんが時折出す思春期特有の気持ち悪さはギャクとして捉えられるものが多かったのですが、今回それが三重さんへの気遣いにキレイに変換されているの一体どういう仕組みなのかずっと咀嚼できずにいます。わかるようなわからないような。今までの積み重ねはもちろんあるんでしょうけど…

いやーそれにしても二期やってくれないかな。ここからが面白んですよ、好きめが…。

でこぼこ魔女の親子事情 第9話「どきどきママの個人事情/不審な客のご家庭事情」

09_03 でこぼこ魔女、完全に視聴前はノーマークだったんですけどめっちゃ面白かったです。これだからアニメ視聴はやめられねえ。

9話は誰に対しても天使に接してくれるアリッサたむが嫌悪感は示す謎の存在についてビオラが調査?する回。選んだのは単純にひたすら爆笑していたからというシンプルな理由です。

ビオラ(CV:水樹奈々)が「間男」連呼していたり、フェニックスが普通に良いアドバイスをしていたり、アウリが一応娘である(ことは知らずに)ビオラにナンパしていたりがひたすらツボでした。アリッサたむも父親に対して 普段は見せない態度を出していて面白かったです。それにしてもアウリはマジの異常者でビビるね。教育に悪すぎます。なのにビオラとアウリが意外と相性がいいのが…。まあちょっと(ではないが)悪い大人は子供からみたら新鮮ですよね。

ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~ 第12話「大事に育ててきたものを枯らさないために」

秋アニメの風雲児ことティアムーン。 ミーア自体はあくまで断頭台回避のため自己中心的に立ち回っているだけなのに、周りが勝手に謎の忖度をしてくれるおかげで事態が好転してるのが、前世の知識をフル活用しきれてないのでは感があって面白かったです。

最終話は今までの話の総まとめ…特に最後みんなで花見?をしてるのは最初の牢獄からはとても考えられない光景で良かったですね。 かつ敵を処刑をしないという選択肢を取ったのは彼らにやり直しの機会を与えてしまうから…というのもミーアがやり直しをしているからこその理由になっているなと思いました。

サブタイの「大事に育ててきたものを枯らさないために」、ここまで見てきたら当たり前のような気がするんですけど、最初はひたすら断頭台を回避するのが目的だったのが、今の状況が好きだから守っていきたいという理由も加わってきていて、それが一連のやり直しを通じて彼女が得られた一番の大きなものなのかなと。 まあ結局、最終話でも彼女の性根は大きく変わっていないけど、彼女の意図に沿っているかはともかくとして、そんな変化が周りポジティブな影響を与えているのは純粋に嬉しくなりました。

ここまで見ちゃうとミーア姫殿下の行く末が気になりすぎるので二期やってほしいですね。

moon どの角度からみても可憐なミーア姫殿下

星屑テレパス 第9話「惑星グラビティ」

10-1 見た目、言動、全てがlocalmin好みの秋月慧さん. あとは普段の制服もいいよね…(制服フェチ)

1話の中でモデルロケット大会本番、大会後の秋月慧さんとの会話、灯台でのシーンといろいろな展開があったのに自然にまとまっていてすごいなと思いました。

前回から相当不穏な予感がしていましたが想像以上に暗い結果になりましたね。

スピーチから打ち上げまでのシーンは丁寧に書くのかなと思いきや、ライバルの竜岡科学技術高校と違ってまさかのロケ研の結果はモノローグで終了。海果たちの打ち上げがが如何にライバルたちの足元にも及ばないのかを突きつけられているようでとてもしんどかったです。

結果だけ見ると一回目の打ち上げは失敗し、二回目は打ち上げられたものの規定をクリアできず記録なしでしたが、初出場にしては健闘したように見えます。それでもあそこまで悲観的な結果に見えるのは、ライバルやクラスメイトに優勝すると啖呵を切った手前もあるのでしょうが、秋月慧さんのレベル差に飲み込まれてしまった海果、勝っても負けてもよいのではと指摘された遥乃、自分の存在証明を失った瞬と、それぞれの気持ちが大会で記録を残せなかった現実とともに打ち砕かれてしまったからなのかなと。そもそも三人ともロケット打ち上げに気持ちが向いていないんですよね。みんなバラバラの方向を見ていたというか。

灯台での明内さんと海果ちゃんのシーンももちろん好きなんですけど、個人的に良かったのは大会後の秋月慧さんと海果ちゃんとのシーンです。 秋月慧さんの「また居場所を固め直せばいい」「ロケットが硬い地面を蹴って空へ打ち上がるように、僕たちもグラついた足元では高くは飛べない」と足元にフォーカスしたカメラともに語られるセリフから立ち直る海果ちゃんがとても印象的でした。最初は宇宙に居場所を求めていた海果ちゃんが、その過程においてロケ研とその仲間たちに居場所を見出すことができていること、何度でもやり直すことができるんだと再確認できたシーンでしたね。

この話以前からもロケ研が彼女たちの「居場所」になっているものの、実はまだ固まり切っていないことがわかったこの話が12話全体の中では大きなターニングポイントになっていると感じました。実際のロケ研としての和解はもう少し先になるのですが、この話でリスタートを切ることができた海果ちゃんと明内さんを見れたのが良かったです。

それにしてもFOD独占のせいかFAが少なくて悲しいね(なんでも独占配信のせいにするマン)。

次点


以上です。

今年も忙しいなりに結構アニメ視聴できたのかなと思います。来年もアニメアニメアニメアニメx ∞

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